遊びに行く場所だって、コンサートもあれば、カラオケもあれば、テーマパークもある。
ひと昔前は、今みたいに楽しいことがなかったんです。
ファッションだってそんなに選べなかったし、コンサートにもめったに行けなかった。
しかも、家と学校の縛りが大きかった。
私たちはその縛りの隙間をぬって、恋愛をしたり、片想いをしたりしていました。
だからこそ、私たちの世代は数少ない楽しみのひとつとして、恋愛がかなりのウエイトを占めていたんですね。
今は親も教師もうるさくないから、恋愛しようと思えばいつでもできる。
たとえ恋人がいなくても、他に遊びも楽しみもいっぱいある。
女の子でも将来の夢があったり、やりたいことがいろいろある。
となると、恋愛にしがみつかなくなるのは当然かもしれませんね。
かえって私が学生の頃のほうが、恋愛したい願望、結婚したい願望は強かったような気がします。
今、私の知っている若い人でも、恋愛しか頭にない、結婚しか考えていないという女のコはあまりいない。
女子大生に話を聞く機会があったんですが、「とりあえず就職したい、仕事がしたい」と。
「恋愛、結婚はそのあとです」みたいな人が多かったんです。
たぶん、今の若い女のコは恋愛が自分の人生にとって、かけがえのないものになりにくいのでしょう。
なので、ちゃんと恋人がいるのに「誰かいい人がいたら紹介してください」と言ったりする。
そういう女の子がけっこういるんです。
恋愛は終わっているのに、つきあいだけは続いている。
まだつきあっているけれども、すぐ次の人に切り替えられる状態で保留しているんですね。
それは恋愛がFのハードの部分になっているんです。
ハードはもうそこにあって、あとはPなり、Sなり、ソフトを入れ替えてどう楽しむかというのと同じじゃないでしょうか。
つまり、本気かどうかは別として、つきあっている恋人はいる。
とりあえず恋愛はしているんだけれど、他の人ともつきあってみたい。
Sは持っているけれど、他のSもほしい。
恋愛はもはや必須アイテムになっていて、相手をいかに取り替えるかなんですね。
ひとつのソフトに執着しても、そのソフトが壊れたり、飽きることもある。
完全に壊れないうちに、飽きないうちに、次のスペアを用意しておく。
僕はそれも傷つかないための、処世術だと思うんです。
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